人と話すということ


茶店で隣の同年代が独りごとをごもごも・・・ごもごも・・・
とうとう「あのう!ここって前からコーヒー出してたかしら」
「いいえ 和食の店でしたね 一年くらい前まで」と答えるや
「ああ!!!そうそう!!そうだった やっと頭の中が片付いたわ」
アリガトウもいわないで途中から独りごとにかえっていった
私は読書を中断された でも面白かった


バスの中 高校生が6人乗って来た
建長寺」「建長寺」「建長寺」「建長寺」「建長寺」「建長寺
やがて建長寺・・・彼らは良く通る声でお喋りに夢中
運転手さんが「建長寺です ボタンを押してください」と停車している
「君たち!建長寺ですよ ボタンを押して降りましょう」これ私
「あぁ!すみません 恥ずかしい 恥ずかしい」と少年たちは降りた
恥ずかしいという言い方が好ましかった



そうしてもう一停留所・・・前の席のおばあちゃんの様子がおかしい
さわさわさわさわ・・・とんでもなく落ち着かない
とうとう振り返り「私は大船に行くんですけれどね 聞こえないの」
行き先の案内が聞こえないという
「あそこに行き先が出るんですけど見えますか?」と訊くと
字が小さくて見えないと・・・困った・・・私は先に降りるのだ
「あぁ じゃ私が降りるときに運転手さんに頼んで上げましょうね」
おばあちゃんは安心してうなずいた


「あのー!こちらの方が大船で降りるときに大きな声でお知らせ下さい」
私は声が通らない 「何ですか もう一度言って下さい」
張り上げてやっと通じた おばあちゃんは「ありがとう ありがとう」と


花屋さんの店先 栴檀の実!
手にとって嗅いでいたら 「栴檀は双葉より芳しってこれ?」っと
先輩殿御・・・「はぁ でも芳しくありませんね」
そこに娘さんとおぼしき方が現れてお父さんをつっつく
なんか誤解している やめてほしいわ(-_-)/~~~ピシー!ピシー!



今まで知らんぷりをきめこんだこと 言いたくても黙っていたこと
ちゃんとしなくちゃ いい年してこんなこの頃だ
これでいいのかしらね きっといいのよね