2014-09-01から1ヶ月間の記事一覧

歌人 田井安曇(たいあずみ)さん

ある日の朝日新聞「折々のうた」 ✿ 別れきて門をくぐれば人恋うる吾よりかなし母の目とあう あのころは毎朝切り抜いてはノートに貼っていた そうしつつこみあげるものは 母と母なる自己の悲しみであった 何故伝わるのだろう 内緒の恋のはずなのに (吾よりか…

子育ての記

いつの頃だったろうか こんな歌を詠んだ ・ここへ来てよくあることと語り合おう身の丈足るにほんの束の間 だれかと語り合いはしなかった ただ みんなが同じように子供と共に悩み育つのだと気付いたのだった 「子供が一歳なら あなたも一歳」こんなコマーシャ…

キンモクセイの回覧板

・キンモクセイの香りて礼のあの方の理詰めのリズムよぎりうれしも 静かな季節の交代時期 大きな芙蓉が咲きながらキンモクセイは香っている もの悲しい香りである こぼれ散り地面を染める花を見る時も近い 「独り歩こう会」の開催 小さな柿も色づいている 朝…

飛行機雲

なんと久しく空を見上げなかったことだろう 西日がひいてホッとして網戸を開けると 竹林の風の音に添うように 夕焼け飛行機雲 あぁ なんてきれいなのだろう ふと視線を感じた みけが「お母さん なあに?」と訊いている みけ! ねえ見てご覧 お母さんの目じゃ…

このごろを三十一文字にしてみれば

・気にするなかまうことなく聞き流せなんと意味なき慰めだろう ・午前四時すだく虫の音みちていて我を包みて守り給えり ・猫二匹共に起きたり何用かあぁねこじゃらし一人あそびで ・さかしらな言葉とどかぬ果てなきか幾星霜を過ごしいたれど ・たれかれの悩…

邂逅に三十一文字のあり嬉し

昨夜きくしゃんから電話があった そしてなんと、なんと、悠作兄さんとお話することができた 奥様を見送られたばかりの兄さんは それでも声に力が戻っておいでで お会いしたことがないにもかかわらず 話ははずんだ 短歌を長年結社に所属し詠み続けていらっし…

生き物の温みは語る秋の色

今週のお題「秋の気配」 何と言っても秋である おまえ あっちにいってくれないかと 懐く愛猫につれなくしていたが こんな景色をみた ・・・ここで画像を! ない! ないないない! 消去していた! 致し方ない つぶさに語ろうか パリーもどきの軒下レストラン …

獺祭(だっさい)

きくしゃんからいただいたお土産 なんと深い意味のあるお酒であった 「獺」犭偏に頼むと書いて「かわうそ」 かわうそは捕った魚を並べておく習性があるそうで それはまあ 文章を作るのに多数の書物を周囲に置いて参照し 自ら「獺祭魚」と号した 正岡子規か?…

ラブちゃんのハート

きくしゃんはラブちゃんとハーちゃんが一緒だった 頬っぺとかかとが同じ柔らかさという奇跡の一瞬 笑いかけると天使の頬笑みでかえしてくれた さすが おのこずっしり重く握りこぶしの力こぶ 食欲いっぱいの 透明なる清潔なよだれタレタレ気持ち良し きくしゃ…

腹心の友に再会

きくしゃんに会える! もう10年来と言っていいかもしれない ブログが繋ぐ心と心 つもる話がある 孫ちゃんのこと ゆうさく兄さんのこと このごろ とても哀しいこと それらを心行ゆくまで話すのだ 近い親戚よりも 遠くの友人 ぱーっとバリアを取り払い 素の…

秋の気配懐かしいひと訪ね来る

今週のお題「秋の気配」 今朝はひんやりとしている カーデイガンをはおってちょうど ソックスもほしいな 木々の葉の色は緑のままで ただ虫の音が交代している 地面の熱もやっと冷めて もう夏の後姿も見えない 待って 待って 待ちわびた秋よ 秋は懐かしい 振…

トンビがくるりと輪をかいたよぉな〜ほい

来ぬバスよわたしや油揚なりとうない ゑぽむ シルバーホームの屋上は草が繁茂している そこに餌食となる小動物がいるの? 霞か雲か〜? 鳶は仙人 いや食べ歩きの観光客の美味しいおやつをねらっているのだ なにも持っていないが この身がさらわれたら大損だ…

伊藤美菜子さんのこと

なでしこジャパンに在籍していた伊藤美奈子さんを知った 東日本大震災で練習無期限自粛となり それは衝撃であり そしてなにより彼女を悩ませたのは 自分の勤務する東電が かくも多くの人々の平安な暮らしを奪ってしまった そのことに深く悩みパニック障害を…

もうすぐお彼岸

お彼岸てなんのことかなぁと今さらに考えた 「暑さ寒さも彼岸まで」 これは気候に耐えたことのみならず 心の重さも「もういいんだよ」と そういうことであるらしい ありがたいことだ 私は父母のお墓参りをずいぶん長いことしていない 故郷の地が私を呼ばない…

書くことは私の夜明け独りなる

今週のお題「書くこと」 思いのたけを書くこと ノートが膨らむほどに書きつづった日々 それで気がすんだ 読みかえすことで自分を知った 学んだ 反省もした 怒りや恨みの文字は乱れ 筆圧は強く 鉛筆の芯は折れた 赤鉛筆は柔らかくて折れやすかったな 読書によ…

結婚記念日

成人式を二回分の年月を過ごした 赤の他人と 夫婦 この不可思議な二人 どれほど長く過ごそうとも いつまでも血縁にはならない 時々 いや 度々 何を考えているのか解らないと感じる あちらも同じらしくて 溝は埋まらない フォッサマグナ級である 敬老の日であ…

サザエさん

古書店でぱらぱらめくって「ははは」と笑った マンガが読めない私が笑った 可笑しい 長谷川町子さんは天才だ おならって何処にいってしまったのだろう まちがってしてしまったら「ごめんなさい」「失礼しました」 ぶーぶーと遠慮なくなさる方もいる お行儀と…

九月病

五月病はずいぶん前から認知されているけれど こんどは九月病というのがあると朝のPCのトップ画面に表示されていた 夏の疲れが云々と・・・ それを読んだからか? まさか! どっと疲れが出てきた 10分だけねっと横になっては起きて 食欲もない フルーツ…

ネックレス リメイク

150年も前のレース どんなドレスについていたのだろう ネックレスにした 夏の思い出 イギリスの古い古いガラスビーズに セルロイドの繊細な花をアレンジした コスチュームジュエリーというものになるらしい まりんかさんに頂いたかんざしのパーツを ペンダン…

初めての一人暮らし

義父上を介護していた友人 御主人は先に旅立たれ 大きなお家に二人きり ほんとうは「隆さんと二人で暮らすはずだったのに」 義父上が過日 息子さんと奥様のところに逝った 「初めての一人暮らしです」とメールが届いた 鎌倉においで 私も仙台に行くね 遊ぼう…

物も言いよう

整理整頓ができているのが望ましい 夫は 満点である が! その息子は二人ともそれがまったく似なかった いわゆる雑然 散らかり放題 床には雑誌 ダンベルetc シーツは曲がってダンダラリン なるべく見ないようにしている クローゼットの上の棚に私のものが置…

ご飯が炊けた?・・・

夕飯は鶏五目御飯にしてセット「お腹が空いたなあ・・・」炊飯器は「ご飯が炊けました」とも「ピッピッピー」ともいわない蓋をあけるとちゃんと炊けている が! 熱くない表示は時計になっている 保温であるべきはずえ? 任務を全うして。。。もう うんともす…

雨降って地かたまって大祭り

昨日のマンションのお祭りは大成功だった!と感じる 皆さんが声をかけて下さり アクセサリーを手に取ってあれもこれもと! 「いくらですか?」とお訊きになるので 「はい、お気持ちです 五円でも五万円でもよろしゅうございます」と ユニセフの募金箱に笑い…

古書店

どんな時も本が私を守ってくれた 読むことが鎧のようだった 実社会は本の中に凝縮されていたから 二千年前にも近未来にも自在に行き来できている 近頃は脳の中さえ覗きこむことができる 新聞であれ本であれ「嘘ではないが真実ではない」 それをふまえて わた…

創ることで平静に

もうすぐマンションの夏祭りだ たった一人の発案を時間と手先だけで創り終えた 総数200点あまり その中に まりんかさんから頂いた花嫁さんのかつら飾りをリメイク たくさん出来たが一部紹介 バレッタ シルクブローチ ピアス もちろんイアリングもあります…

あぁ真昼静かに秋のただよいて

草を摘む人不在にて過去の音 ゑぽむ 果て果てて命を繋ぐ季なりけり ゑぽむ 二日間 怒りの中にいた なんという疲労感であろうか 激昂するということの無駄なエネルギー 最大の武器は無視であるかもしれない 私は私の世界で生きるのだ 命がいくつあっても足り…

やくざの言葉

にがにがしい思いで聴いていた「やばい」と云う言葉 老若男女がごくふつうに使うようになってしまった もとはヤクザ言葉ではないかと思っていて 調べると 盗人、香具師などの隠語であるらしい 戦前 囚人が看守を「やば」と呼んだことらしくもあるが 「夜這」…

お願いですどうかピアノはスタジオで

どうにもこうにもおさまらない怒りがあった 怒るのは私の本意ではない しかし 人生幾度かは強い言葉で相手を諭す必要がある 言わずとも解るだろうなどと悠長に構えていても まったく不可解なる人種がいることを知ってびっくり玉手箱である あ、パンドラの箱…

September song

弔問の蝶紋しずと巡りゆき ゑぽむ ホームのベンチの下の夏の虫の亡きがら 集まったのは灯りのせい? よたよたと後追いしそうに蝶が弔問しているようだ あはれなり これがまあ花束という売り物で ゑぽむ これにリボンをつけてラッピングして700円なのです…

歩いて歩いて

とにかく歩きたかった ざんざん降りで傘が役にたたぬほどだったが 歩きたかった 一人歩きが怖そうな切り通しさえものともせずに歩いた 靴の中も肌着までもが濡れていた その不快さえどうでもよくて ただただ歩いた 吉凶も絵馬もざんざん降りの秋 絵ぽむ 翡翠…