歩いて歩いて

とにかく歩きたかった
ざんざん降りで傘が役にたたぬほどだったが 歩きたかった
一人歩きが怖そうな切り通しさえものともせずに歩いた
靴の中も肌着までもが濡れていた
その不快さえどうでもよくて ただただ歩いた


        

      吉凶も絵馬もざんざん降りの秋  絵ぽむ



        

       翡翠にさらばと言ふて機嫌佳く  絵ぽむ



        

       崩落の注意ばかりの人生か   ゑぽむ





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