このごろを三十一文字にしてみれば


     ・気にするなかまうことなく聞き流せなんと意味なき慰めだろう


     ・午前四時すだく虫の音みちていて我を包みて守り給えり


     ・猫二匹共に起きたり何用かあぁねこじゃらし一人あそびで


     ・さかしらな言葉とどかぬ果てなきか幾星霜を過ごしいたれど


     ・たれかれの悩む声聴くその刹那激しく怒り独り立ちおる






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