喫煙体験

          


   たった一回だけれど煙草を喫ったことがある
   高一の夏休みだった
   姉の家に遊びに行ったのである
   義兄さんが「ふぁあ〜〜〜〜っ あ〜〜っうまい!!!」と
   大変に美味しそうなので 誘惑に負けてしまったのだ
   この缶から一本盗ってはいけない・・・
   灰皿から吸いさしを取り 伸ばして吸い口をちぎりとり
   火をつけてすった・・・!・・・
   うっと吐き気がして気分最悪
   姉が「どうしたの?顔色真っ青だよ」と訊いても
   事情は口が裂けても言えない 苦しい 気持ち悪い 
   そんな訳で二度と煙草に手を出すことはなかった
   

   兄は吸いつづけている 副流煙をたっぷり吸っている姉
   早く死んだら「義兄さんのせいよ!」と言おうと思っている
   

   しかし このピースラベルのデザインのモダンであることよ
   忘れてしまったけれど 有名な誰かの作品らしい
   中身はともあれ永久保存版かもしれない 素敵である