木偏の字

つい最近になって携帯電話をもった次姉から
たびたび意味不明のメールが届く
わたしも携帯はもっていなかったのだが震災以後持たされた
というわけでメル友になったわけだ
ジッと画面に見入っていると意味が解かってくる
姉妹だから以心伝心・・・仙台弁と入力間違い・・・でも解かる


昨夜「きへんにははとはどーよむの」と来た
(木偏に母とはどう読むの?)である
新聞に出ていた作家の名字を知りたいらしい
「栂」「とが・つが」 ですよ
次に「ははなるきとはど-んなき」(母なる木とはどんな木)と来た
「松よ 待つなんちゃって!」と返事をした
(どーもありがとー)


それではと宿題を出した
木偏に秋はなんでしょう 明日までの宿題ねと


木偏に春は「椿」 夏は「榎」 冬は「柊」
そして宿題の木偏に秋は「楸」ひさぎ と読む
碁盤や将棋盤に使われる木らしい
これは北村薫さんの小説に出てきた会話の部分であったから
鮮明に憶えている


携帯電話の入力は面倒で好きじゃないけれど姉が奮起したのである
可愛い孫と通信したい一心でメールをおぼえたのだ きっと
協力は惜しまない 一日に何度も来ることがある
なにかほかの事を言いたいのだと推測する
でも深追いはしない  
誰でもいくつになっても苦しい事はあるのだと思う
茶化して返事をする いくつになっても小さい妹を演じて