広島発ドラマ

「火の魚」を見た

    脚本 渡辺あや

    主演 原田芳雄

       押野真千子


作家と編集者の息詰まるような言葉のやりとり
島に逃げ込んだ作家の孤独と若き編集者の秘められた孤独
孤独が惹き合うなりゆきの厳しさ
言葉の正確さ丹精さ美しさに魅了された
ろくなものも書けなくなった老作家に
編集者折見とち子は容赦なく批判の言葉を放つ
可愛がっていた金魚の魚拓をとれと作家はとち子にせまる
彼女は承知する 涙がぽとぽとと落ちる


      


ドラマ最後に老作家はつぶやく

   「それでも叶うなら今生また逢おう な 」
そして 「煙草 喫いてぇ〜〜〜」っと叫ぶ


     原作は 室生犀星 1959年 「蜜のあはれ」
     室生犀星装幀家栃折久美子との物語