春の出来ごと


       

    「拘禁服を脱がせろと叫ぶ木のありき」 ゑぽむ



       

     「やむをえず枝垂れ咲きたる皐月かな」 ゑぽむ



       

     「お姉ちゃん疲れたでしょと弟が」 ゑぽむ




        

      スカンポが道端にあった
      とってもきれいで瑞々しかったので
      ちぎって齧った 酸っぱかった
      遠い子供の頃の味とおんなじだった


    青森出身の高木恭三さんという詩人を紹介します


           すかんこの花


何だどもなぐ かちゃくちゃねのせ


別に生きでぐね訳でねんども


桜の花こぁ散てまて この どんよらどした空


ただ こたら時ぁ 死んでもいいと 思るんだね


けどばたの すかんこば ふむって齧れば


ゴミかぷても あんづましぐ咲いてる すかんこの花



       



十代で出会い 強烈な刺激を受けました
以来 静かに諳んじる詩となりました




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