歯科雑感


        


      ヘップの名死語にならずにかくありき ゑぽむ


ローマの休日オードリー・ヘップバーンがはいていたサンダルの形
それを「ヘップ」といった それが今もこうして売られていた。




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さて 歯科に通っている  受けつけの新人女性が訊きに来た
「先生○○さんの予約は云々・・・」
先生ったらめんどくさげに「予約とらないでどうやってくるんだ?!」


こちらはよだれかけをつけられて大口開けて身の置き所がない
(そんなきつく言わなくたっていいじゃないの)
とにかく私はこういう場面にからっきし弱い


帰りに会計して次の予約をとりながら
彼女の顔を見た おとなしい表情 まつ毛がとっても長い
きれいだなと思って言おうとしたら 同僚がさっきの事を
ファイルを見ながら優しげにとりなしていた
あぁ良かった ホッとした


何でもそうだ いつでもそうだ 疲れる
ヤマアラシの棘のようにアンテナがピンピン立っていて
人の胸の内を忖度して引き受けてしまう これおせっかい
解っているのに止められない 


それでいて冗談を言うと嫌味になってしまう
幾つになっても さっぱり練れた大人の心境にならない
どうするのよ どうもこうもないわ


外に出るとモワっと熱気 三ヶ月は続くのね
不安に陥るのと比べれば暑いぐらいはずっとましだ 
お水を飲もう  清明な水を飲もう




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