姉の気持

幾度か書いたことがあるが 長姉とは20歳ほど離れている
その姉が8月の2日に夫婦二人にほどよい広さのマンションに越した
遠いし 暑いし 息子夫婦もいることだし その気はさらさらないから
手伝いには行かなかった 冷たい妹で丁度よい気温になったかなぁ


何年前だったろうか
その姉から相談があった 本気なのである
「ねぇEPOMさんパパに知られないように一間のアパート借りられないかしら」
それはできないことはないだろうけれど どうして?
「昼間の数時間でいいから たった一人で静かにしていたいの」
それで敷金、礼金、家賃を払うの? もったいなくない?
「お金にはかえられないの」
ふーん わかるけどさぁ


昨日 引っ越しの挨拶葉書が届いた
時節の挨拶云々 寄る歳波に抗えず長男夫婦の近くに引っ越した
鶯のさえずりに心癒される地に三十年いたが
新しい景色と便利なところで暮らしていく所存
皆さまお近くにおいでの節は。。。


これは印刷であり 差出人の名前は義兄のみ
あて名書きと添え書きは姉の字
こんなふうに姉は形をかえて独りを主張したのだろうか


「EPOMさんって変人よね」よく言われいわれしたが
姉もけっこうなる人である


家庭内別居のあり様がよく取り沙汰される此の頃だけれど
仲良く二人で暮らしていそうな老夫婦ばかりではけっしてない


ぜひ書き加えておきたいこと
遠い昔 義兄学生時代 姉に一目惚れした
今でも深く愛しているのは明白だ
しかし姉は当初から「あたしイヤだったのに」
それなら何故に 実に今更な話






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