つぶやき

 この頃 写真を撮る気がしない
 花を見ても眺めるだけ 梅の香りはほんのりしていい
 水仙はしゃがんで花の顔をもたげてかぐ あぁ水仙だね
 沈丁花のつぼみもふくらんできた とても楽しみ


 メダカの水槽の水を毎日半分づつ入れ替えながら
 元気だね〜っと声がけする
 

 今 なにか降っている気がしてカーテンを開けると
 白い月が煌々としていた 今日は晴れなんだ


 世界で何が起きようとも 月日星の存在は太古から変わらない
 小さな人間の怨念も欲望も月と太陽の下では
 ひたすら虚しく愚かしい


 今日はクリニックの日 ドクターがご主人と一緒に来なさいと仰ったので
 うちのちょっと鈍感なご主人様はついてくる
 私よりもどんなにか冷静沈着かよく解る


 もっと早く寄り添ってくれたらよかったのにね
 ちょっと遅いよとつぶやいてみる
 しかし独りの戦いだったのだ
 悩みぬいての今がある
 きっと必要な月日だったのだろう


 ものは考えよう
 

 テレビのニュースは私の内なる怨と共通していて
 それはそれは恐ろしくて
 私を底の底の澱まで連れて行って溺れさせるところだった
 ラジオのFMで音楽を聴きつつ過ごした
 救いだったな
 逃げるようで気がひけるけれど
 自己を守るために防衛した 防いだ ロックアウト


 気強くいなければ優しくもなれないもの
 雪国でホワイトアウトも経験した
 半年の鉛色の空の下でも生き抜いてきた私じゃないか


 がんばれがんばれ は〜い そうします



        





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