「ごめんなさい」


    ・小春日・


「ごめんなさい」の言葉は
 
 それを云う人をなぐさめ

 
 云われた人を

 更に傷つける

 
 さまざま起こしてきた人生の

 今日が小春日としたら

 平和な心でいたいから

 
 誰とむかって

 ということでなく

「ごめんなさい」



これは パラっとめくった小冊子にあった

堀口すみれ子さんの詩です

ハッとして幾度も読み返しました

「ごめんで済めば警察いらない」とは子供の頃によく言いました

そうだわ そうなんだわ

自己満足の為に特定の人に向かって口にするよりも

誰にむかってともなく

神様のような存在に「ごめんなさい」と胸の内で繰り返さねば

そう思いました

けっこういい歳になりました

そう 年月は様々を教えてくれて

時に深く深く物思わせます

ありがたいことです




                ・