この子大好き


    


    


    


電車で乗り合わせた母子・・・お母さん この子をもてあましている
抱き上げても抱え上げても すぐ床に座り込む
そして何かをしきりに強い調子で話しているが聞こえない
彼女 この間に二回仰向けにねてしまったのだが
子供の時代に敬意を表してあえてアップしない
しかし 私自身はこういう子供ではなかった
そしてわが子にもこういう行儀は許さなかった
それなのに それなのに この子が大好きなんである
盗み撮りしたいくらい好きなんである
こんなふうにできる利かん気な子とそれに負けちゃうお母さん
それでも靴は履かせた しぶしぶ履かされた
この女の子は素晴らしく強く生きていける 
それを保障しちゃう なんでかな そう確信する