湯豆腐の季節

お豆腐が大好き 好きでたまらない ご飯よりも好き ご飯代り
どんぶりにお豆腐一丁切って入れ 根生姜刻んで おかかをかける
茗荷は高くてもたっぷり刻む 電子レンジでち〜ん
特別お取り寄せのだし醤油をかけてスプーンでいただく
まったくこれでは趣の無いことではあるが大好きなのだからしょうがない



      
       「 湯豆腐やいのちのはての薄明かり 」


               久保田万太郎


なんとも儚げな句だ あの世とこの世を行き来しているような
白い湯気が 誰かと誰かを会わせてくれていますようにと
祈る気持ちが何故かしきりに湧いてくる
息子を亡くした姉に そして子を亡くしいつも心に魂ふたつ持つ人々に
わたしは子を失いかけた母親の一人として心から祈るものだ
               





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