草枯れて

       

     帯の柄にご注目・・・髪の健やかさから見て三十代若い
     同じバス停で降りたのだがこのような粋な女人がいたのか
     後姿を失礼ながら無断で撮ってあとは足に風の早さで
     追い抜いた 良き景色なり



       


       


     草枯れ ナンシー・ウッド 金関寿夫訳

   
        「今日は死ぬのにもってこいの日だ」

     
     お前に聞く、冬はなぜ必要なのか?
     すると私は答えるだろう 新しい葉を生み出すためさと



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          心の宿の宮城野よ 


         乱れて熱きわが身には


         日影も薄く 草枯れて


         荒れたる野こそ うれしけれ


       
         吾りさみしき吾耳は


         吹く北風を琴と聴ゝ


         悲しみ深き 吾眼には


         色彩なき石も 花と見き




               島崎藤村草枕より)




昨夕 大きな地震あり 枯野は揺すぶられ 傷心またもや不安におののき
津波は押し寄せた もう二年近く過ぎようとしているのに・・・




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