「お爺さんを看取る」


南木佳士さんのエッセイを読んでいる
信州の病院でドクターをなさり 毎日々亡くなる患者さんを送り
とうとうご自分が心の病に倒れた方だ・・・。


「夢破れて妻子あり」というくだりに声をたてて笑ってしまった


女は長生きせねばならぬ


お爺さんが息をひきとった直後に腰が曲がっていた筈のお婆さんが


電話にむかって駆けだしたりするという


お爺さんの臨終の枕元で号泣していたお婆さんに


次に会った時に「おつらいでしょう」と声掛けすると


「孫たちの世話に追われて悲しんでいる暇もありません」と


血色良く応えるという


対し   男は大変なことになる


ほとんどのお爺さんは うつ状態になり


薬の処方が必要になるかたもいる


高齢になるほどに長引くのだという


「絶対に あとを追ったりしてはだめですよ」と


自分がそうなったら かけてほしい言葉・・・


女の最後の仕事は元気でお爺さんを看取ること








さぁて さて!  「あぁ 損したわ!」とは私の実感


さんざん酷いことを言われ 無視され 振り回された


ただ ぶたれなかった お金をくれた 居なかっただけだ 幸いなり


戦争に行っていたわけではない


安全な何処かに出張していたのだ


最近 とみに優しくなった夫は いささか気味が悪いが


様々を春の小川にさらさら流して


「心配しなくていいわよ」と言うべきだろうか 私・・・






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