母の命日 カアカアカア

今週のお題「私のお母さん」

　　　　　　　　

今日は母の命日　昨日は誕生日　明日は母の日　で　母　母　母

三連母だから　カアカアカア・・・　　　いつまでも私の内側に居る

母の裁縫箱はとても大きくて　色とりどりの絹糸が並んでいた

艶のある絹糸は子供ながらに美しいと思った

和裁を教えていた母だったから　自然当然私も縫い方を憶えた

といっても着物が縫える訳ではない

「くける」という裾の始末が大好きで　「まつる」は苦手だった

今もスカートとパンツの裾は　くけている

母の着物の縫い方は逸品だったらしい

きりりとした仕上げは素晴らしかったのだ

形見の色無地を出してながめれば　それが解る

職人の仕事なのだ

母は昔人のわりには結婚が二十二歳と遅い

仕事をもっていたからだが　なにしろ後妻の口しかなかったそうだ

しかし縁あって「父」と結婚した

厳しい躾をする母だった・・・

私はその厳しさに耐える精神を持ち合わせてはおらず

心の病気を得た　それもまたよしと今は思う

感覚の鋭さをもらったのだと考えるようになったからだ

母の逝った歳まであと十六年しかない

うんと追い越して「あら誰？」と言われるまで

お婆さんになって会いに行こう

いつもきちんとした身じまいをすること

誰にでも親切に接すること

姉兄　夫　息子　を正しい距離をもって愛おしむこと

それらは　母よ　あなたが教えてくれた私の財産宝物

母・母・母・でカアカアカア　カラスといっしょに歌いましょう

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