山頭火の妻

        

山頭火といえば 漂泊の俳人 殿方の憧れであるかもしれない


いや だれにとっても 彷徨いたい心を身代りになってしてくれた人


そのようなイメージだろうか


裕福な家に生まれ しかしこの上なく哀しい体験をし しかしインテリ


翻訳さえできる高い能力の人が漂泊しても 説得力はない


この度 この本に出会い 妻と息子の側からの父親山頭火を知った



いや何 全部のみこむつもりもないけれど・・・



      「分け入っても 分け入っても 青い山」



あまりに有名 しかして読めば 皮肉れば


      「訳訊いても 我聴いても アホな奴」ゑ



もしやファンの方がいらしたら誠に申し訳ないが


友人知人妻息子 無心の限りをつくしたアル中男が憐れだ



「わたしの念願は二つある

 ほんとうの俳句を作りあげることが その一つ

 そして 他の一つは ころり往生である」


念願は二つ叶ったかに見える





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