果物の実りの幸を受け取って


        



毎年 義兄が山形の高畑町のラ・フランスを送ってくれる


食べごろを見きわめるのがちょっと難しいのだけれど


と〜っても美味しい  見かけはジャガイモみたいだけれど


名前のラ・フランスはぴったり 優しい味で幸せ感じる


果物って無いと淋しいものだ 柿が終わってみかんでつないで


この季節の果物の女王さまを口にできてとってもうれしい


「お義兄さん ありがとうございました いただきます


 ところで散歩してますか? してない? ダメじゃん!」


こういう妹 姉は歯科に行っていて留守だったので長話をした


「おまえの父親はなぁ お姉ちゃんと結婚する時にな


 悦子は母親の気性にそっくりだからなって言っていたぞ


 親はいいなあ いつまでも親で 見守ってるからな」


嬉しくなった 父の言葉を聞けたこと


その父は私の結婚式の前日に「嫌になったら帰って来い」と言った


娘たちそれぞれに見合ったことを言ってくれたのだ


私の肌の色 手の形 それはそっくり父の形見だ


       お父さん お父さん お父さん






                ・