昨日はバイト


洋骨董屋さんでのアルバイト


        

            象牙の金魚

       象牙に水彩画を施したミニュアチュリー





好きな事だから楽しい


終わってからコーヒーとお弁当を頂きながら


「私ねスマホにしたのよ」と取りだして見せると


「わあ〜! 生意気ィ〜!!! どれどれ見せてよ


 あぁ私も欲しいけど 難しいんでしょ


 パパが買ってくれないのよ」


イギリスに行って超高いアンティークアクセサリーを買いつけするのに


なんとこういうふう 可笑しくなってしまった


それとこれとは別ですよの世界なのだろう


そこに顔なじみの売り屋さんが来た


大倉陶苑のカップ&ソーサーやシャンデリア、ドイツの真面目な食器


それは流通の不思議を垣間見る不思議な景色だ


デパートで買ったらいくら?


しかし包装紙がモノをいうなど別次元だ


いくらで仕入れていくらで売るか


そして買う人はその良さを解るのだ


算盤ではなく電卓で会話される取引はさっさと終わる


オールドノリタケが西欧に輸出して里帰りしたものなど


それらは職人の手の極意である


実用ではない 飾り ひたすらの贅沢


それらを見る 目のお正月


思いきり嬉しや楽し


そして鼈甲細工の素晴らしさ


日本人にしかできないのだという


ワシントン条約によりとれなくなった象牙細工も


古いものほど細密で美しい


贅のかぎりをつくした品々


人の手から手へと渡っていってはドラマがある


百年二百年という年月を


骨董は無言で人間を見続けているのだろう



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