鳴かぬ烏の声聞けば

息子たちが小さい頃に「一休さん」のアニメを見ていた
いつもとってもとんちが面白いのだけれど
たまに胸痛む内容の時があった
母上との別れ そして・・・


「闇の夜に鳴かぬからすの声きけば生まれぬさきの(親)ぞ恋しき」
それは盗人の話だったと記憶する
真っ暗な心の悪党が聞いたからすの声
真っ暗な渕がみえる怖さ(淵)
それは彼の微かな良心ではないのか
生まれぬさきの(親)とはすなわち御仏のことだ


人はだれしもが身の内に暗い病巣を持っている
それを隠し通せる人もいる
だが大かたは顔にあらわれている
そして言動に表われもする
誤解をおそれず言わせてもらえば
ちょっとした困難 自然災害 地球温暖化などによるものであれ
いつから人は要求することが権利であり民主主義だと取り違え
品性貧しい心になってしまったのか 
保証してもらいたいなどよく言えたものだ 情けない
津波にのまれ帰れぬ方々の心を思いやろう 共感しよう
良心 それはなんと清らかで憧憬深い言葉だろうか








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