裏路地 日傘をさして歩いていると 向こうでご年配の男性が
自転車のペダルに片足をかけて止まっている
あぁ すれ違うために待っていて下さるのだわと
歩を早めて傘を半分にすぼめた
すると「違うんだ 息が切れて休んでるだけだから ゆっくりどうぞ」
それを息切れしつつ言ってくださった
まあ そうでしたか・・・では・・・と
歳をとると確かにそうなるけれど こういう場面もいいものだと思った
若いころなら黙っているだけで
こんな気遣いや会話はない
咲き終わりかけたホタルブクロやまだまだある白いドクダミを見つつ
花も人も季節は移ろうものだとホッとした
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