鎌倉・粟船御堂 常楽寺
日差しはあれど風強く帽子を飛ばされつつ
轢かば轢けとばかりに車の前に走り飛び出しつつの散策
迷惑千万でありハンドルを握っていた方は舌打ち三つもなさったか
裏山の崩れそうなそこに 許婚の木曽義孝の塚
寄り添わせることは相成らなかったのかと哀切なれど
花が供えてあるが慰め 手を合わせて しかし考えぬようにする
二十歳もちがう友人と歩く機会を得てのこと
どんな時代にも軋轢があり血を見ることがあり悲運がある
政子がさらし首にした者達には役目があり肉親がいた
遥か昔の悲劇が今につながる
きれいな蔦や桜の葉を拾いつつ歩く
自然は美しいな
異国の孤独を暮らした友である
偶然にも帰途に同じ国に暮らしたことのある別の友人に会う
「あらら イギリス帰り同士じゃないの!」
なんと二人は顔見知りであった
この邂逅で親睦は深まる あぁ良かった
さまざまに想いはめぐる
激動の一年 師走始めの二日であった
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