花冷えというのだ

骨身にしみてグルグルマフラー

桜色のセーターとマフラー

でもどんなに寒くても手袋が苦手でしない

ぎゅーっと拳にしてそこらじゅうをぶん殴って歩く か!

それはともかく桜の咲き始めはなんと可愛らしいのだろう

新しいさくら色の美しいこと

毎日起こる悲惨もかまわず咲く遠慮なさ 自然!

当然のことかもしれないな

人の生き死にも 無残も無情も 

誰が逝っても追いかけたりしなかった

ただ泣いて済ませた そうして人は暮らしてきたんだな

やがて泣くのも嘆くのもやめて 日常を掃いている

レレレのおじさんっていたでしょう

なんの漫画だったかしら

おじさんはいろんなことが気に入らなくて

レレレレレレと掃いているうちに独りぼっちになっちゃったんだっけな

やがて桜吹雪の時がくる 掃ききれないねぇ まったく





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