盗作  「 猫 」

或る日テレビ午後のロードショーをみて
「あぁ 良い映画だったわ」と独りごと言ったら
コバが(ほんとに いい映画だったね)と言った!!!
「あれ!コバ話せるの?」っと訊くと(うん)と
「いつから話せたの」と尋ねると(太郎と暮らしている時から)だという
でも太郎とは話さなかったらしい 彼は横柄だから・・・
しばらくの間話していたら
(お母さん こうして口をきいたのだからご褒美ちょうだいよ)と云う
いいわよいいわよ訊けばキャットフードではなくてお魚一匹食ほしいって
買い物しながら でもあれは夢だったのかしら 私頭が変だからなあ
家に帰るとコバが(お魚は?)あぁごめん 夢かと思ってね
シャケの粕漬けしか買ってこなかったの 明日ね きっと・・・と
三日ほどお魚一匹買うことと自分とコバを疑って実行しなかった
コバは
(昨日も言ったでしょ 我々猫仲間は事情とか訳とかは通じないんです
「ある」か「ない」かなんです私がお願いしましたお魚はあるの、ないの
?)
私は再三謝りアジを買って帰った 
コバは再三約束を破ったのだから「鯛」にすべきとせまった
私は逆切れして なによ猫のくせに!毎日高いキャットフードをやってるじゃない
・・・と言った 言ってしまった・・・
コバは(はいわかりました そういうことですね)と言ったっきり
話さなくなった もう絶体絶命 ただのコバになってしまった
帰って来た夫に泣き泣き事の顛末を訴えた 一生懸命説明した
夫は「EPOMなにをニャアニャア猫真似してるんだ?!」



     お読みいただきありがとうございました
     これは小佐田定雄作の落語「猫」
     桂枝雀さんの本より・・・です
     EPOM流に書いちゃいました
     お許しくださいませ
     昨日電車で読み終えて「ふふっ」と声出して
     笑ってしまったのです
     恥ずかしい 面白い
     どうかどうか盗作をお許し下さい。