逃亡者

逃亡者といえばリチャード・キンブル デビット・ジャンセンンだ
子供ながらに「逃げて逃げて!」と祈ったこと 
危ういところで また来週
あの実に哀愁のある顔が医師リチャード・キンブルだった・・・・・


     


過日ハリソンフォード主演の逃亡者をテレビで観た
ジェラードはトミー・リー・ジョーンズだった
(ちがうなあ・・・)
二人とも逞しすぎる 強すぎる
(ちがうなあ・・・)
ハラハラ ドキドキがアメリカ的過ぎる
哀愁が無い 悲壮感がない
でも 面白かった


子供の頃 「ああ無常」を読んだ
笛を吹く少年が表紙の立派な本だった本とは高価で大切なものだったのだ
この挿絵のついた本 コゼット・・・


      


ジャン・バルジャンを追い続けるジャベル警部
「逃亡者」はこの物語を下敷きに描かれたもののように感じる
おそらくそうだろう
警部は迷い悩み投身自殺を遂げる 追う者と追われる者の心
時代背景の暗さ残酷さ ヴィクトル・ユーゴーは描き切ったのだと感じる
長じて読んだレ・ミゼラブル
ただの可哀そうな孤児コゼットではなかったことを私に教えた。