Le Chat Noir

         


過日鎌倉御成町の小さな催事店で初めて出会った手作りの母娘さん
ひそやかなお話のなさり方が実に品が良く
それは当然ながら作品にもあらわれ完成度の高いものばかりだった
ただ見せていただき猫の話しに終始しお店の場所の和紙の名刺をいただき
訪ねてみようとその機会を待っていた・・・待つのが私だ


         


         


         

   
         

         ゆるさじの欠片もちたるノラ愛し  ゑぽむ


数寄屋造りのお宅だった 
屋根も雨樋も銅版で月日が奏でる色が目に嬉しい
大正昭和のあたりに建てられたというが木も竹も美しい 
ガラスは波打ち木枠が懐かしい


作品のメインはビスクドール 日本の古布と洋物を取り合わせ猫を描いた
大小の箱が魅力的 猫の顔は女主人に似ていた
アンティークのアクセサリーはみなみな好みだった
店内は外見とは全く趣を異にするヨーロッパのアンテーィク家具がおかれ
抹茶を出す予定であるという 楽しみなことである
三食たべて夜には外に帰って行くというノラちゃんが顔を見せてくれた
娘さんにだけ撫でさせてくれるのだそうだ
夜は「猫の会議があるのでしょう」 


次回いつになるか訪ねた折に了解を得て店内を撮らせていただきたい


外に出ると過去から戻ったような気がした





             




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