2013年 師走はじめ二日


        

      師走なり何構わぬと樹のありき   ゑぽむ




        

      一庭に柚子とみかんのある幸い   ゑぽむ




        

      ふうわりと寺の屋根ゆく一片の   ゑぽむ





なんと師走になってしまった


クリスマスの飾りを作っておきながら


カードをプリントしておきながら


新しい手帳になにやら書きいれておきながら


ちっとも気がつかなんだ


カレンダーをめくれば事実なり


そして日が経っていくばかり


三年前の大震災のそぶりもなかったあの頃に


できたら戻っていけないだろうか


そして国は学者は為すべきことをし


民は「来るかもしれない」ことの不安を事実とし


備えておかねばならなかった


首相も都知事も愚か者


沖縄は「アメリカよ国に帰れ」と言わずばなるまい


それはとうに札びらにおどらされ 口は糊塗された


アメリカという「遠来の客」を箒を逆さにおまじないでもして


追い払い 私たちのこの国を私たちの力で清めなければ


一つの国家として商いばかりの滑稽をいい加減やめなければ


滅びの一途となるだろう  それは火をみるよりも明らかだ


「おもてなし」は案の定「ひとでなし」だった


もう茶番はおひらきにしよう


手おくれかもしれないが もう事実 手おくれだろうが







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