土曜日の朝寝坊

夕べはほんとうに久しぶりに夫が飲み会だったから
一人でなにやら自由にしていた
でもなんだかもの足りなかったな 勝手な事を言っている
本を読んで お裁縫をして 手芸をして パソコンもいっぱいした


ここ3、4年のこと鍵を持つようになった夫
以前はいつ帰るとも知らぬ、連絡も無い人を待つばかりだった
眠くなったらお風呂にはいり就寝
12時頃に目覚めてトイレにいくとシャワーを使う音がする
「帰っていたの? お帰りなさい」声掛けして眠った 安心


ちょっと不安で寂寥感があったことは事実
そんな訳で仙台の友人に電話もした 久しぶりだった
変わらない声 彼女のご主人の後ろ姿を切なく憶えている
隣同士だったから階段を上がる足音で玄関に走っていき
ドアスコープからのぞく
夫ではないと足音で解ってはいるが覗くのだ
ポケットから鍵をとりだしてドアを開ける・・・
毎日どちらが早いか遅いか
企業戦士だったのだ


お隣のご主人は亡くなった 若い笑顔をして
彼女はお義父さんと二人暮らし
6月で94歳になられるそうだ
子どもたちはそれぞれ独立している


わたしは資格がないらしくいくら歳を重ねても
さっぱりおばあちゃんになれない
一生ただの「お年寄り」ということで済んじゃうかもしれない
ま・それもいいか


いつもは夕食の時刻に掃除機をかけてモップもかけてさっぱりとして
朝をむかえた 朝寝坊しちゃった 夫はまだ夢の中
猫たちだけが起きている 
小鳥たちがさえずっている
「今日はカーテンを開けるのが遅かったじゃない」と





               ・