林檎のお見舞い

 この季節 約束のように山形の友達から林檎が届いた


 箱を開けると「トパーズ色の香気がたつ・・・」な〜んて


 高村光太郎の詩の一行


 それほどに芳しく ホっとする


 「ありがとう」と電話をすると 


 変わらぬ声で「あら着いた?林檎ばっかりよ」


 96歳のお義母様が昼食作ってくれること


 お風呂掃除もしてくれること


 ショートステイに行ってもらったら


 「年寄りばっかりでやだよ」と仰っり 自分が一番年長のくせにっと


 ニコニコと元気に話す 私より5歳年上の彼女は


 テニスの試合で全国を飛び回っている


 お留守番もして下さるお義母さまに感謝なのだそうだ


 頂いた林檎を父母に供えて 夫と半分ずつ頂いた 山形の林檎


 まるでお見舞いみたい ありがとう 友よ






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