赤坂真理著「東京プリズン」
かねてから読みたいとチラチラと背表紙を見ていた本
赤坂真理著「東京プリズン」 天皇の戦争責任
著者は1964年生まれ
人間の知覚の限界に迫る、とプロフィールにあるとおり
時空を超えた母と祖母との会話を通しての高校生真理の苦悩と
青春そして中年に至るまでの真理に達するという物語だ
物語とはいえ真実に迫って感動的だ
今後彼女の本を追いかけたいと切に思った
実は活字中毒の私はこのところ集中して読書ができなかった
やっと読み終えて
池澤夏樹氏の解説にも同感を得ての読後感は快感であった
王でもない神でもない 人間のエンペラーといおうか
よくぞ書ききったと感動
1914年7月初版本発行とあるから
私としては実に早読みだったわけである
この朦朧とした春の花粉の状態から抜けたら再読しようと考えている
戦争責任をはっきりとしないうちに
またもやこの国はきな臭い方向に行こうとしている事実をとらまえて
きちんと自分の意見を持っていかねばと思うものだ
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