溜め湯して髪を洗いて身をゆだね

もうそろそろバスタブにつかろうかという季節になった


一番風呂にて 湯を汲んで 顔を洗った


そして思いついて 昔ながらの髪の洗い方をしてみた


シャワーのない時代は こうしていたなと・・・


正座し頭を下げて湯をかけて シャンプー剤で洗い すすぐすすぐ


上体を起こすと なんたることか 目眩がした


少しじっとして 思った お湯を使う量の少なくて済むこと


ザーザーと流しっぱなしの無駄のない心地よさよ


ゆっくりと湯の中で昔の物思いにふけった



       

      黄落の葉艶の佳さやありがたく  ゑぽむ




本のこと  私にとって本はかけがえのない友である


本の中に入り込み 物語の登場人物の一人となっていた


なにも言うわけではなく ただそこにいた


読みながら耳を傾け 主人公の喜びにひたり 悲しみに身をおいた


書き写し学び なおノートを読む


やがて彼彼女等より歳を超えて 愛しい気持ちになる


たまには気が合わず さっと横を向いてしまう本もあった


そういうことは稀であったが あることはある


読み終えてしまい 活字ならば電車の中づり広告も読み 駅名を読み


その地名の意味を考えたりもする


次に待っているのは誰だろう


生涯の友になれる本   楽しみだ


そして学び舎の友ともなる人との出会いが













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