春爛漫


        

      このような色合わせをばまとひたし  ゑぽむ



        

       花影を見し満開の節なれば   ゑぽむ



        

      祈る手におとがひのせて静かなり  ゑぽむ



        

      立ち去られ祈りの光あるを見し   ゑぽむ



本を読み始めても気が散って 手紙を書き始めても書き損じ
なんだか何も手につかない日だった
春はこんなふうなものだ 追いつけない季節の移ろい
しかし やがて慣れていくだろう
五七五だけはスルスルと出てきた それを書き留める




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