脈絡なく本読み

もっと読んだがこの4冊を紹介 新しいのは浅田次郎さんの文庫のみ 過日紹介した「イアリング」=「Yearling] 読み始めはとても楽しくて楽しくて自分も森に遊ぶ少年のような気持ち それは下巻になり 主人公のペット仔鹿の成長に伴い心は不安におののく 「いあ…

あ行から始まっての読書

私の本棚は作家の名前順 あいうえお かきくけこ・・・ 次郎が興味を示して読み始めてしばし 以前は暗い重い傾向の本を読んでいたのが 気持ちに変化が出たようです あ・浅田次郎さん 「プリズンホテル」から始まって何冊も 葦原すなおさん「青春デンデケデケ…

日本の古本屋さん

いつも購入するのは「日本の古本屋さん」です 日本全国の古本屋さんとネットで繋がっていて 欲しい本がすぐ見つかります ついつい買いつらねて また本棚をきつきつにしそうですが また処分すれば良いのです。 さて袋から出してみたら 憶えのない本が! え?…

わたしの中の慈愛と憎悪

私の幻滅 八木重吉 なにゆえに わたしは妻に幻滅を感じるか、 わたしの妻はにんげんであって はなをかみ べんじょにいき 天使そのものでなかったゆえに、 そのゆえんにわたしはこの世をいかるか にんげんがみな 小さき神でないゆえに、 なにゆえに わが児を…

「砂糖菓子が壊れるとき」曽野綾子著&「バス停留所」

幾度か書きましたが私は曽野綾子さんの著書のファンです ほぼ読了しています。 一番最初の出会いは朝日新聞に連載されていた「神の汚れた手」でした 次男がお腹にいるかいないかの時から 出産退院してから(古新聞)となった一週間分を読み 亡母から「産婦は…

サザエさん

古書店でぱらぱらめくって「ははは」と笑った マンガが読めない私が笑った 可笑しい 長谷川町子さんは天才だ おならって何処にいってしまったのだろう まちがってしてしまったら「ごめんなさい」「失礼しました」 ぶーぶーと遠慮なくなさる方もいる お行儀と…

古書店

どんな時も本が私を守ってくれた 読むことが鎧のようだった 実社会は本の中に凝縮されていたから 二千年前にも近未来にも自在に行き来できている 近頃は脳の中さえ覗きこむことができる 新聞であれ本であれ「嘘ではないが真実ではない」 それをふまえて わた…

惜別の時近づきて風は吹く

さよならと手を振り淋し友の声 ゑぽむ 友人の義父上が奥様と息子さんの元に旅立つ準備をしている 小さな孫さんが「じいじ、大きいじいじバイバイ」と送り火に手を振ったと 彼女の孤独をここに感じる。 なんとか力を保っていこうね ・ 近頃は小説ではない 脳…

新しい世界を知ること

「新しい」と言うにはまったく当たらないことなのですが 本を読むことがなにより好きな者である私にとって 出会えた僥倖といえます。 こうして毎日当たり前にPCをひらき言語をもって表現する機能を 自分が持っていることを なぜなのか不思議に感じることが…

美容室で話し込む

いつもながらのセンスの良さ ピンクの一重の盛り花 こんなにたくさんなのに涼しげで可愛らしい 松本清張の未巻本や末筆となった本の話をして 彼が書くために各地を取材し聴き取りは密で深かったことなどから 読解力も必要だし それが近頃疲れて仕様がないと…

松本清張・神々の乱心

未完の書である なかなか読む機会がなかった 結末が書かれていなくともいいのだという気がした 一頁目からぐいっと惹きこまれる さすが清張先生だ物語りの舞台は昭和初期 明治42年生まれの作家ではあるが なんという調べの深さ理知であろうか 上巻半ばでは…

本から書きぬいて

「私がなにより感動したのは、電波に沈黙時間があることを知った時だった。 毎時、十五分から四十五分まで、世界中の船の電波の送信は 一斉に中止される。通信室にある丸い時計の文字盤は、その六分間だけ 赤く塗ってある。電波が沈黙している間に、船は、も…

本と歴史の苦悩の連鎖

何かを語ることは今の私は力不足で出来ませんが 亡母が読んだ本を何十年も保管していたことで もう充分に体感できるのではないかと自負することができましたので 今に繋がった推薦本の紹介文をアップしつつ 皆さんにご紹介いたします。 (マリコの描いた絵を…

母の肖像・村岡花子訳

変色したハトロン紙をはがしてみたら思いがけずきれいな本 しかもパール・バック著 村岡花子訳「母の肖像」であった まったく読んだ記憶がないが あるのだから読んだのだろう あとがきより抜粋 「母の肖像」は今日までに私が読んだあまたの書物の中で 最も強…

別れても海馬に乗ってひた走る

人生二度目の本の整理 由比ヶ浜の古書店さんに来てもらおう 同じ本が二冊も三冊もあったりする 読んだのを忘れて買うのである 5ページ目くらいで気付く 癪にさわるが忘れたふりで読む そうだった そうだったなあ 懐かしい過去の自分に出会う作業 教えてくれ…

赤い植物と本二冊

赤い植物 これはなんという名前なのだろう 小さくて可愛らしくて見過ごしてしまいそう 原っぱから連れてきた 本日は赤いシリーズにてまとめた 作家・皆川博子さんの」実力をつくづく感じた一冊であった 二冊目の赤 俳句というより伝記小説にて素晴らしく面白…

久しぶりのユリイカ

久しぶりにユリイカを買った 詩人「吉野弘の世界」だったからだ 中から一編 真珠は 真珠は 苦痛の宝石? あこや貝の 長いたたかいの中から ポロリとこぼれ出た ― いいえ くらい試練から生まれた まぶしい回答 ひとつぶの勝利。 この世に無駄な苦痛はないと …

人生の旅愁はかくも温もりて

虫愛ずる幼なの深き心あり ゑぽむ 虫の天敵のような私だった 殺生ばかりしたものだ カタツムリのビン詰 蟻の巣荒し トンボの羽もぎ 蜘蛛の糸巻き 小さかったから罰があたらなかったのかもしれない 反省して「ごめんなさい」と謝ってお詫びして謝罪して告解し…

元町にてあれこれと

こでまりの丸く優しき心持ち ゑぽむ いにしえの花咲く機器の優雅あり ゑぽむ 犬も子も吾も等しき道にあり ゑぽむ 祈りあり至る所にひざまづく ゑぽむ ・ 人の世の性であるとや毀誉褒貶 ゑぽむ 私としては範囲外の本を読んだ 思いもかけず夢中で読み入った 知…

子を産む女 生れた子

いわゆる「信じられない事」は昨今始まったことではない 大昔から 太古から ヒトが人になった時からあったに違いない このような考え とらまえ方は私の芯を揺るがすことではあるが どれほど揺れようと折れようと事実なのだ 昨日までの「ある種の不安を抱えた…

猫テレビを観る

山形県の最上川から分れたさけ川の一年をみた それは日本の四季をくっきりと映し出していて実に美しいのだった 「さけ川」とは「鮭」が産卵にのぼってくることからの命名だそうだ 思い起こせば山の中の「漁業組合」を子供会の催事で訪れたのが この川だった…

わたくしの先生方

母の兄であるところの伯父の家によく泊まりに行っていた子供時代 伯父の家は子沢山でわたしのひとつ下の従妹がいて遊んだ お小遣いで本を買い読みふけっていると 「おかあさん EPOMちゃんが遊んでくれない〜!」と泣かれた 長従兄は当時国語の先生になっ…

読書は脳をどのように変えるのか?

この本はMさんのページでお教えいただいた 自分が多読であったからこそ読むに抵抗はなく 水を飲むように、食物を摂取するように読みつつある 本から引こう ヴィクトル・ユーゴーの記述 Yの文字のなんと絵のように美しいことか、なんと 無限の意味を秘めて…

命をかけて子を守るということ

この本の作者 古処誠二氏は1970年生まれだ 実に私は瞳目したのだ 氏の作品を6冊読了した 全作品を読むつもりだ 彼が若いということはこの先 ずっと追い続けることが可能ということ なんという幸運な出会いであろうか 小説の態をなしていながら史実を語…

理科系に怖気ていたが女子当然

素晴らしい研究者の女性達 がんばれ がんばる そう思って がんばった 世界から「愚弄しています」などと言われてもめげずにいた 女性は強い! 泣き明かした夜もあったという やめてやると思ったことは数知れなかったという しかし やり遂げた 素晴らしいなあ…

夢をみた

こんな夢をみた 主治医がなぜか学校の先生になっていて お別れの挨拶をしている 遠くの学校に転任するのだという 哀しくて 悲しくて 暗い気持ちで 聞いていた そのあと 学校の裏山に行くと ティアランカという花が群生していた 白い水芭蕉のような カラーの…

心で話す

ずいぶん子供だった頃 従兄が迷子の男の子を連れてきた 父は警察に電話したのだと思う どれほど時間がたったのか 夜になっていた 大人の男の人が来ておじぎをし 迷子の子に向かって 指さし、Xの印を身振りした ろうあ学校の寮から逃げ出したと後に知った X…

講習も訓練もなく親なりき  ゑ

ゴミ収集が始まった昨日はプラの量がどんなに切り刻んでも 半端ではなかった リサイクルの紙も相当なもの 段ボールは夫が持って行くと言ってくれたので じゃお願いしますと2往復はしなかった よく本を頂戴するのだけれど これは窃盗かしら・・・ ご近所さん…

本いのち抱えて歩く去年今年

初売りを冷やかそうかとうらうらと歩いていると 遠く「大船観音様」が見えた 電線が写りこんで興ざめではあるが 青空に白く映えて美しい そして本は全て20パーセント引きのBOOK OFFに行き 100円の本を二冊買った お買い始めはやはり本 好ましきかな こ…

文庫本とコーヒー一杯

なんといってもこれが一番のたのしみ 物語の中にとっぷりと身を沈めて 肩まで? 頭まで! 本の中に入り込んで登場人物と行動を共にする 背後の緊張感がたまらない 何重にも表現力をもつ作家は魅力的 彼等の旅と取材とおびただしい量の資料と そしてなにより…